当社は1983年、日機産業株式会社、井上設計工業株式会社、そして西日本設計工業株式会社の設計部門を含めた3社が合併し、製鉄所の製作図を担う企業として北九州の地に設立いたしました。当時は手描き図面が主だったため、現在の設計業務の要である「CAD」が入るPCはフロアの一角にあるのみ。駐在先でエンジニアとして日頃から3D-CADに触れていた私は、合併数年後の帰任を機に、仲間とともに社内への3D-CADの普及を進めました。
2003年には、製鉄会社様より老朽化した移動機の予防保全がしたいとのご相談をいただき、普及初期の「3Dレーザースキャナー」を導入しました。レーザー照射で、図面が存在しない機械の3Dモデル作製とCAE(数値解析)を実施。ご好評いただき有難くもその後多くのご縁がつながっていきました。製鉄所や化学プラント構内の測定データをベースに新規設備の設計や工事の取り合い確認に活用し、海外にも展開。現在は設計・エンジニアリング・CAEを基盤にしたトータルエンジニアリングサービスとして事業展開を図っております。
近年の取り組みとしましては、2019年4月に東京サテライトを開設し、VR等の最新鋭システムを導入、そのソフトウェアの開発を始めました。機器の設置イメージが即時シミュレーション可能になり、安全性向上や工事日程短縮等にも寄与できるものと思います。また同年3月には千葉事業所もリニューアルし、エンジニアリング事業のさらなる強化体制を整えています。製造工場の国内回帰傾向もあり、今後一層の需要拡大が予測されます。長年培った技術を礎にしながら、新たな価値を創造してまいります。
これまで当社に信頼を寄せていただいたお客様のおかげで、会社は大きな進化を遂げてまいりました。私自身もまた、さまざまな出会いに導かれ今があります。人との出会いに感謝することを忘れず、社員一同、ご期待に沿えるよう精進してまいります。
今後とも変わらぬご愛顧をいただきますよう、何卒宜しくお願い申し上げます。
代表取締役社長
糸山 隆幸